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葬儀で使用するバックとネクタイとは

葬儀葬儀に参列する際に持つバッグは黒というイメージはあっても、細かな決まりやマナーがあることはご存知でしょうか。服装は問題なくても持っているバックがマナーに反してしまうと元も子もありませんから、故人や遺族に失礼のないよう葬儀の場にふさわしいバッグを選ぶようにしましょう。また、参列する際には、葬儀用ネクタイを着用する必要があります。葬儀用ネクタイは黒で無地の物という知識だけでなく詳しい選び方などを知っているとより良いでしょう。また、結び方やマナーについても知っておくと尚良いでしょう。
今回の記事では、葬儀で使用するバックとネクタイについて詳しくご紹介致します。


ネクタイの選び方とは

ネクタイ葬儀用ネクタイの選び方として、まずは基本的な決まりとなりますが黒色で光沢の無いネクタイを選ぶようにしましょう。同じ黒であっても光沢があるネクタイは、喪服などのブラックフォーマルに合わせると派手な印象になってしまいます。ですから、故人を悼む場所では光沢があるネクタイはふさわしくないのです。光沢がない漆黒のような黒色のネクタイを選ぶようにすると良いでしょう。基本的に黒無地のネクタイを着用することがマナーですから、黒字に同色であっても柄やストライプなどの模様が入ったネクタイも派手な印象を持たれる懸念がありますのでふさわしくありません。その点を踏まえ落ち着いた柄や刺繍であっても避けるべきと言えます。
葬儀用ネクタイを買える主な場所は、実店舗であれば紳士服店や百貨店で購入できます。ブランド品などは別になってきますが、おおよそ三千円から一万円程度が相場です。なお、葬儀用ネクタイが置いてある場所には黒色が薄めの法事用ネクタイも置かれている場合が多いので間違えないように注意しましょう。ご自身で判断が難しい場合には店員の方に確認を取ると安心です。また、実店舗に赴くのが難しい場合にはネット通販でも購入可能です。紳士服店や百貨店よりは安く買える可能性がありますし忙しい方でも購入可能というメリットがありますが、現物を購入前に確認できない・注文してから届くまでの日数を確認する必要があるというデメリットもありますので、特に急な葬儀の場合には注意が必要です。近年では所によっては百円ショップやコンビニにも葬儀用ネクタイが販売されています。百円ショップでは安く購入できますがその分素材の質は下がってしまいますから見た目が劣る可能性もありますので、緊急時の候補として視野に入れておくと良いでしょう。また、コンビニではおおむね千五百円から三千円程度での購入が可能です。しかし、百円ショップとコンビニに共通して言えることですがどの店舗にも葬儀用ネクタイを必ずしも置いてあるとは限りません。葬儀用ネクタイを探す時には、ビジネス街や葬儀場の近くの店舗を回ってみると良いでしょう。
また、ここまでは購入する手段をお伝えしましたが、他にも喪服と一緒にネクタイをレンタルするという方法もあります。葬儀用の喪服がない場合には喪服一式をレンタルできるサービスがありますので、喪服と一緒にネクタイもレンタルするという方法も一つの手段です。

ネクタイの結び方とは

ネクタイには様々な結び方がありますが「葬儀用の結び方」という特別なルールはありません。ですが、印象が派手になる様な遊び心がある結び方は避けた方がいいと言えるでしょう。一般的かつシンプルな結び方として、「プレーンノット」という結び方があります。プレーンノットの結び方は、 まず初めにネクタイの大剣(ネクタイの先端が太い方)を長めにして小剣(ネクタイの先端が細い方)の上にクロスさせます。次に重ねた大剣を後ろから巻きつけるように一周まわし、更に後ろから前にむかってもう半周まわし小剣の後ろにもっていくようにします。首元でループ状になったところに大剣をまわし上から通したら、結び目が固く小さくなるように小剣を引っ張りながらスライドさせれば完成です。この際に注意が必要なのが、ディンプル(えくぼを意味する結び目の下のくぼみのこと)は葬式でのネクタイには必要ありませんので作らないようにしましょう。
詳しい結び方については「ネクタイ プレーンノット 結び方」といったようなキーワードでインターネット検索すると動画や写真で分かりやすく解説されていますのでそちらを参考にしてみてください。

ネクタイに関連するマナーとは

ここからは、先にお伝えしきれなかった葬儀用ネクタイに関連する知っておいた方が良い知識をお伝えしていきます。
まず最初にネクタイピンについての知識です。一般的にビジネスマナー上では、ジャケットを着用しない場合は特にネクタイピンでネクタイを留めるのがマナーとなっています。また、ネクタイピンでネクタイを留める事によってネクタイが擦れて劣化する事を防げる為、日頃からネクタイピンを使用している方も多いのではないでしょうか。しかし、葬儀に参列する場合にはネクタイピンはつけません。ネクタイピンは光を反射しやすい材質で作られていることが多く、光を反射しやすいものはタブーとされている葬儀の場では不適切と言えるでしょう。しかし、ネクタイピン全般が不適切という訳ではなく、葬儀用として販売されている光沢がない黒色のネクタイピンや真珠のネクタイピンは着用しても構いません。ですが基本的にはネクタイピン自体をつけないのが望ましいです。
先に葬儀用ネクタイの主な購入場所についてでもお伝えした百円ショップやコンビニで買える黒いネクタイを着用しても失礼にならないのかという問題ですが、結論から申し上げますと百円ショップやコンビニで買える黒いネクタイを着用しても失礼にはなりません。価格が安価な分、素材が異なり見栄えが悪い場合もありますが特に問題はないでしょう。かえって、手持ちのネクタイの中から光沢や柄・刺繍のあるものを代用して着用してしまう方が失礼にあたりますので、急な葬儀で黒無地のネクタイがない時は手持ちの物で代用するのではなく、すぐに行ける百円ショップやコンビニで探すと良いでしょう。
また、ブラックスーツや喪服を着用しない場合でも黒いネクタイが良いのかという問題ですが、急な葬儀でブラックスーツや喪服で参列できないような状況でも、黒いネクタイを着用することが望ましいです。急な葬儀で黒いネクタイがどうしても準備できない時には暗い色のネクタイなら着用しても構いません。しかし、光沢や柄があるものは可能な限り避けた方がいいでしょう。仕事帰りなどにそのまま行くケースが多い通夜の場合は、黒色ネクタイでなくてもいいとされていますが、葬儀の場合は黒いネクタイにするのが最低限のマナーです。


バックの種類とは

バック

葬儀用のバッグは基本的にツヤのない黒の布製のものを選ぶようにしましょう。布製のものを選ぶ理由として殺傷を連想させる動物の革のものは避けるべきという理由があるのですが、近年ではシンプルで控えめなものであれば革製のものも使われることも多くなってきています。ただし型押しのものやバックスキンなどは控えましょう。また、布製のものでも革製のものであっても光沢のあるものや派手な柄があるものは避けるようにしなければいけません。華やかな柄や模様などが入っていない無地のものを選ぶ必要があります。和装の場合であっても布製のバッグが正式だとされています。また柄や模様だけでなく装飾が目立つものは避け簡素なつくりのものを選ぶのもマナーのひとつです。それに加え弔事の場では光に反射するものはふさわしくありませんから、バッグについている金具やバッグの裏地にも注意しましょう。バッグの留め具の部分などに装飾の要素が強い金具がついているようなものはいけませんが、ファスナー・バッグ底の鋲などの構造上や機能上で必要な金具は問題ありません。ですがその場合でも可能な限り金具が目立たないようなものを選ぶようにすると良いでしょう。表面はシンプルな黒のデザインでもバッグの裏地が派手なものもありますので注意が必要です。バッグの中はあまり人目にはつくものではないのですが葬儀の場にそぐわないので避けるようにします。大きなブランドマークがついていたり、ロゴがはっきりとあしらわれているようなデザインのバッグは葬儀用のバッグとして適してはいませんので黒地であっても避けましょう。
バッグの形やサイズについては、腕にかけられるタイプのハンドバッグです。今までは葬儀用のバッグというと小ぶりのものが主流だったのですが、長財布やスマートフォンなどを持つ方も増えてきたという背景からマチが広いものや開口部が大きくなっているものも増えてきています。反対に黒の布製でシンプルなものであったとしても、肩からかけるショルダーバッグやリュックサック・トートバッグなどはカジュアルな印象を与えてしまい葬儀の場にはふさわしくありませんので避けましょう。もしお通夜など急に参列となった場合で仕事先から直接葬儀に参列する場合など、こうしたバッグを持たざるを得ない場合には肩ひもを短く持つか、受付に預けて葬儀会場には持ち込まないようにしましょう。

バッグの中身と男性とは

必ず持っていくものとしては香典・香典を包む袱紗・数珠があります。その他にも必要に応じて、財布・ハンカチ・ティッシュ・時計・替えのストッキングなどがバッグに入ります。葬儀の場には葬儀用のバッグに入る程度の荷物にするというのもマナーともいわれていますが、お手伝いでエプロンを持参する場合や、夏場であれば日傘が必要だったりメイクポーチなどを持っていきたいという方もいらっしゃるかと思われます。また小さなお子様をつれての参列や、遠方での葬儀には荷物も多くなってしまいます。そのような場合には、サブバッグや手提げ袋などを利用しましょう。サブバッグや手提げ袋も黒色で飾りのない簡素なものを選びましょう。小さく畳めるようなものであれば、使わない時は葬儀用バッグに入れておき必要なときに取り出せるので便利ですね。
男性の場合は冠婚葬祭の場でバッグを持たないのが基本だとされています。男性が着ているスーツにはポケットが多くついていますので、香典や袱紗のほか必要なものはポケットに収めることができるからです。しかし、そうは言ってもポケットがパツパツに膨らんでいるのは見た目的にも良いとは言えません。こうした場では黒いスリムなお財布などを持つと良いでしょう。どうしてもバッグを持つ必要がある場合には、黒無地のシンプルなクラッチバッグがおすすめです。

注意点について

先にバックの中身について簡潔にお伝えしましたが、ここからは持ち物のマナーについて詳しくお伝えしていきます。葬儀に参列する際はハンカチは必需品です。夏場であれば汗を拭いたり、涙を拭いたりするのに役立つでしょう。たかがハンカチと思うかもしれませんが、人目につくものですからハンカチもフォーマル用のものを用意しておくと安心です。フォーマル用をわざわざ購入しなくても、白・黒・ベージュなど色味のシンプルなものが良いでしょう。また、日傘だけでなく雨天時には雨傘の色やデザインにも注意が必要です。雨傘は基本的には外の傘立てにかけておきますが、喪服着用時に派手な傘はふさわしくないですから華美な色の傘や動物柄などは勿論、派手な傘は極力利用を控えましょう。ビニール傘などはコンビニなどで手軽に購入できますから可能な限り目立たない傘を使うようにしましょう。また、冬場には会場に入るまでの間にマフラーなどを着用するかと思いますが葬儀では殺生をイメージさせるようなものは避けなければいけないという点から毛皮はタブーとされています。本物の毛皮ではないフェイクファーやレザーもタブーとなりますから、マフラーやコートを着用する際には気を付けましょう。

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